ターボ癌を鵜呑みにする層とそこから金を巻き上げる層
名前がいいですよね、ターボ癌。いかにも早く死にそうな感じが。
コロナ禍に入り、科学的背景を持っていないノイジーな人達の奇特な行動に一喜一憂している私ですが、
昨今の中三娘のターボ癌寄附のツイートは本当に感動しました。
概略を言うと、ワクチン摂取後に娘が肝臓のターボ癌にかかり、肝移植が必要になった。
医者から500万必要で、親戚中に頭を下げたが、残り200万足りない。
病院はPayPay払いに対応しているので、寄付でなんとかならないかと。
すごいよね、全部嘘ですよ。全ての行に嘘が2個位ずつ散りばめられていて、それでいて真実っぽいし、
反ワクチン派を見事にその気にさせる文言も散りばめられていると。
まずターボ癌なるものは聞いたことがありません。個人的な活動範囲内なのでターボ癌がないとは言い切れませんが、すくなくともそこまでセンセーショナルなタームなら子耳に挟んでも良いかと。
ワクチン接種後の癌形成については明らかになっていません。感染症に伴う癌形成は子宮頸癌や咽頭癌などの一部のがんとパピローマウイルスとの関連が知られています。
これらのワクチンも一悶着ありましたね。
mRNAを体内に打ち込んだだけで癌形成されたらそれはそれでセンセーショナルですし、免疫と癌の関係もここ数年でようやく少しずつ明らかになってきたトピックです。ワクチンの効能を認められない方々の都合の良い現象は起きません。
いきなり癌の治療に肝臓移植にはなりません。抗がん剤治療や外科的切除を検討します。
肝臓移植も選択肢にはなりますが、この移植後進国の日本でおそらくターボ癌(笑)に間に合うようなドナーは見つからないでしょう。ましてやいきなり500万も請求されないし、お金がないからと治療ができないわけではありません。
Paypayって現金化できないんですよね。それでもらっても払えませんよね。
てな感じで、全てが嘘なのですよ、見る人から見れば。この手の詐欺に引っかからないように高等教育は必要なんだなと思いました。