天空の大窃盗団:プロローグ4

前回(天空の大窃盗団:プロローグ3)

ある日、ついに俺はやってしまった。
暇つぶしに何気なく座ったスロット台。
隣にはドラクエ8もいた。

しかし打てども打てども当たりがでない・・・
ふと気づいたら、有り金全てをコインにしていた・・・
それも全てすってしまい、無一文となった二人。

ハロワにくるときの決意は何だったのか。
自分はそんなに弱い人間だったのか。
激しい自己嫌悪に苛まれた。
今でもあのときの自分を殴ってやりたくなる。

しばらく呆然とした後、俺達は決意した。
仲間に金銭感覚を身につけたヤツを引き連れようと。
そんな職業は一つしか見あたらない。
盗賊だ。
やつらは金には常にシビアだ。

派遣会社『ルイーダの酒場』に照会してもらったところ、
最近遊び人から盗賊に転職したてで、仲間を捜しているやつがいた。
こうへいだった。
実際会って話したところ、二つ返事でOKをもらった。
やつも同じような経験をしたらしい。
だれもが通る道なのか?

大体何故ハロワにカジノが併設してあるのか。
ここの経営者は何考えてんだ?
ここは地下の強制労働施設なのか?
まさか、経営者の名前は兵藤ではなかろうな?

そんなくだらないことを考えつつ、遊び人2人、盗賊、武闘家のパーティができあがった。

そこからは怖いくらい順調だった。遊び人2人で魔物を捜し、武闘家が留めを刺す。
盗賊は盗賊で、経費の削減やら、賃上げの交渉やらでどんどん報酬をせしめてくる。
たまにものをちょろまかしてくる。
そんなしばらく日々が続いていた。

今思い返すと、窃盗団になる流れはできてたんだな。
だって、戦士や魔法使いみたいないわゆる正統派と全く絡んでないんだもんな。
類は友を呼ぶって言うことわざをもっと理解しておけばよかったぜ。

この時期から、他のパーティとは全く違う雰囲気を醸し始めた。

次回に続く