全館空調のススメ
土地代がかからないことをいいことに、数々の贅沢をさせてもらった我が家。
そんな中で地味に一番気に入っている設備が全館空調。
商品名で言うとSmart Breeze。空調設備としては東芝製のお化けエアコン一台で全てのお部屋に空調を行き渡らせるというもの。
商品ラインアップとしては ウチを建てた時にはなかったであろうフラッグシップモデルのACE、おそらく標準的なモデルであるPlus、家庭用エアコンとダクトでシステムを設置するOneとなっております。
うちは延べ床50坪と大きめなので、規格としてはPlus一択で、導入コストは220万円ほどでした。
ホームメーカー選びの時に積極的に全館空調を押していたのが、三井ホームと三菱地所、パナソニックホームズ。
逆に最後まで悩んだ住友林業は、できはするけど本当にやるの?くらいのスタンスでした。
全館空調のメリットデメリットはこちら。
メリット
- 一年通して快適な温度を維持できる(他の空調必要なし)
- 部屋ごとにエアコンや室外機を設置する必要がなく、部屋や家そのものの景観を向上できる
- フィルターにアクセスしやすく、衛生管理が楽
- 電気代も個別に設置したときとほぼ同じで玄関やお風呂、トイレまで24時間快適
- 水道直結の加湿機能付き
デメリット
- 初期費用、メンテナンス費用が高い
- 機械室の設置が必要(0.5畳程度)
- 配管の関係でやや部屋が狭くなる
- Smart Breezeではフロアごとの設定はできるが、部屋ごとの細かい設定はできない(新モデルでは可能)
でした。
順に説明します。
一年通して快適な温度を維持できる(他の空調必要なし)
もともと自分達も疑心暗鬼で、入居前は全館空調機一台では機能的に足りなかったり温度ムラが発生したりで、追加の空調が必要になると考えていました。いざ入居してみると本当に快適で関東の夏も冬も一台で賄っています。
24時間つけっぱなしなので、急激な温度変化もなく、夏に冷房が効きすぎて寒くなったり、冬に暖房が効きすぎてのぼせてしまったりということもありません。
吹き出し口も居住空間に向いていないので、吹き出し口で寒くなったり、逆に乾燥してしまったりといったことはありません。
また、お風呂場やトイレなど通常空調が効かない場所までしっかり効いてくれるので、ヒートショックなどもありません。
真冬に濡れたまま出ると少し寒いですが、拭いてしまえば上裸でも大丈夫なくらいです。
この辺はおそらく設計士さんが優秀でかなり綿密なシミュレーションをしてくれたのだと思います。
宣伝文句通りSmart Breeze一台で快適に過ごせています。
部屋ごとにエアコンや室外機を設置する必要がなく、部屋や家そのものの景観を向上できる
これはことあるごとに妻と話していますが、Youtubeのオシャレな家のルームツアーみていても、
やっぱりエアコンあるとどうしても馴染めないんですよね。黒くしてもだめ。
設計士さんが頑張って簾の中に隠したりしてますが、やっぱりそうでもしないと目立つんですよね。
同様にエアコンの数だけ室外機やホースの取り入れ口が必要になりますがら、家の外観も悪くなります。
Smart Breezeは室外機2個分だけ縦に設置してあります。
壁を走るホース類も最低限ですので、外観を損ねる要素も最小で済みます。
フィルターにアクセスしやすく、衛生管理が楽
これが地味に嬉しい機能です。
エアコンだと椅子を持ってきてカバーを取ってという作業を、エアコンの台数分しなければならないのですが、
Smart Breezeは機械室に行って、カバーを外せばすぐにアクセスできます。家に一台ですから、そこだけ掃除すれば済みますね。
月に一回掃除しろっていうメッセージが出るので、ずぼらな私でもここだけなら掃除するかって気になります。
あと結構汚れが溜まるので、掃除した感があって爽快感があります。
電気代も個別に設置したときとほぼ同じで玄関やお風呂、トイレまで24時間快適
前提としてうちはオール電化のLIXILの太陽光発電契約で、太陽光パネル代なしの代わりに蓄電売電できない仕組みになっています。
日中発電時は使える仕様になっているので、電気はエコキュートの給湯と夜間電力ですね。
一番空調が稼働しない月が¥12,000程度で、真冬や真夏などの空調全開月で¥25,000くらいです。
多少の誤差もあるかと思いますが、空調代が¥12,000〜13,000くらいですかね。
アパート住まいのときの一部屋が¥3,000くらいだったので、各部屋で3〜4台稼働させたと思えば、
値段的にはそんなもんかなと思います。
全館空調の場合、部屋だけでなく玄関や脱衣所までもれなく快適なので、値段同等でメリットの方が大きいかなと思います。
10年経てば、売電したりお日様エコキュートができるようになるので、もう少し電気料金下がる気がします。
水道直結の加湿機能付き
冬場は暖房の影響で乾燥しますが、Smart Breezeには水道直結の加湿機能がついています。
栓もついているので必要ない時は栓を閉めて、冬場のみ開栓して使用します。
貯水するわけではないので、カビなどの心配もなく衛生的です。
ただし加湿機能は残念ながら十分ではなく、湿度50%台後半になるくらい。
僕は平気ですが、妻や子供には少し湿度が足りなくて、リビングや寝室に追加の加湿器を設置しています。
続いてデメリットですね。
初期費用、メンテナンス費用が高い
いうまでもなく、エアコンを導入するより高いです。また、家の構造にも干渉してきます。
ローンで払うので結局年数万円、月にすると数千円ですが。
また年一回のフィルター交換に3万円くらい取られました。この辺はエアコンにはない費用となります。
機械室の設置が必要(0.5畳程度)
こちらもエアコンにはない項目ですね。お化けエアコンが入る部屋が必要になります。
おそらく0.5畳くらいのスペースだと思います。
音はほとんどしないので、設置場所の自由度は高いと思います。
うちはダイニング脇にありますが全く気になりません。
配管の関係でやや部屋が狭くなる
エアダクトを各吹き出し口まで配置するので、2階天井や2階から1階にダクトを下ろすスペースが必要になります。
うちは設計士さんが優秀で、配管のスペースを利用してニッチ風にしてくれたり、天井のゾーニングやカーテンレールの目隠しなどに利用して、ほとんど目立ちません.
設計段階で謎のスペースなんですか?と聞くと、大体配管スペースですと言われた記憶があります。
狭くなるといっても30cm四方ほどの配管スペースが数カ所なので、うまく設計してもらえればほとんど気になりません。
Smart Breezeではフロアごとの設定はできるが、部屋ごとの細かい設定はできない
たしか三菱地所の全館空調は各部屋で細かく設定できた記憶がありますが、
Smart Breezeは部屋ごとの設定はできません。
1階と2階でそれぞれの温度設定ができるくらいです。
ただ機密性が高く、ほとんど温度ムラがないので、いまのところ困ったことはありません。
そのうち子供が大きくなって、自分の部屋の籠り始めたら何かしら問題が出てくるかもしれませんが、
それも10年後くらいですかね。
新モデルでは各部屋の温度設定できるようです。プラズマクラスターって書いてあるし、システムもシャープが開発したもののようですね。
こんな感じで、全館空調の快適性と導入のハードル、導入費用、メンテナンス費用との相談ですかね。
どのみちエアコンが全くなしという環境はありえないと思いますので、
エアコンと比べてということになると思います。
新築時に費用面は問題なくて、導入に迷っている方であれば迷わず導入していただきたい設備ですね。