mRNAワクチンについて その2
前回の続きです。そもそもワクチンとはどのようなものなのでしょうか。体の免疫機能として、一度病気にかかった時の対処方法を記憶しておける機能があります。この機能を利用しているのがワクチンです。この記憶している細胞はメモリーT細胞と呼ばれています。
体にとって無害化した病原体の一部を体に注入することで、あらかじめ体内にメモリーT細胞を作っておき、いざ実際の病原体が入ってきた時に速やかに体外に排出できるようにすることで、発病や重症化を阻止できるという仕組みです。
体内に注入するのは、病原体のDNA、RNA、タンパクなどがあればメモリーT細胞が発現します。
ウイルスは菌や細胞と異なり、自身のRNAとそれを包むカプシドタンパクの2種類から構成されている非常に原始的な物体です。あまりに原始的すぎて現状生物としては認識されていません。
インフルエンザウイルスなどは卵に直接注入し、ウイルスそのものを増やす工程を経ていますが、今回のように世界中で一気にワクチンが必要になった場合、この工程は時間が必要となり、十分な供給ができません。
そこで、ウイルスが感染した時に体内で発生するmRNAを人工的に合成し、体内に打ち込むことでワクチン効果を生み出しています。
このmRNAワクチンのメリットとしては、どのようなウイルスにも遺伝子配列がわかれば対応できるところ、人工的に合成するので遺伝子改変にも対応できるとこ。
今回のコロナウイルスワクチンもその効果を増強するために元のRNAから改編されたものを使っているそうです。
以上がmRNAワクチンの概略になります。
次回は反対派がおっしゃっていることについて検証します。