アイと二人三脚で生きる (自我の話) Part3

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前回までに体の制御はアイ(Instinct)がしており、自我はアイを組み伏せるほどの好奇心だという話をしました。
最後に誤解のないようにPart3とします。

自我を持つことは悪いことではありません。

しかしながら、アイを組み伏せればよいかというとそれは違います。

生命が進化して獲得したアイは非常に優秀です。

どんな状況でもなんとか個体を生きながらえそうと、ありとあらゆる機能を駆使して体を守ってくれています。

たかだか生まれて数年の自我が、その機能をオフにして、自身の興味に没頭するのですから、悪い面も出てきます。

一番わかりやすい例が生活習慣病です。

アイは空腹を示しますが、何を食べるかまでは自我によって決定されます。

そこでアイがこれまで経験したことのない富栄養な食物を摂取し続けることによって、体に様々な障害が発生します。

アイは優秀ですが、黙々と仕事をこなします。

自我で組み伏せ続けて、アイの悲鳴を無視し続けると、いずれ発覚した時には大変な事態になっていることもしばしば。

昔の人も、健全な精神は健全な肉体に宿るとの金言を残しておりますし、やはり自我の確立はアイが正常に機能してこそ。

生命はアイに生かされていますが、せっかく持った自我でアイもいたわり、そのことにより自我も向上させてください。

アイの調子がわからなければ、病院で診断を受けてください。

それが唯一、アイの様子を客観的に見られる方法です。

体に宿った自我とアイ、二人三脚で生きて行く。