界面活性剤とは③

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③なぜ界面活性剤は洗剤なのか

もう①と②をお読みの方なら察しがついているかもしれません。

体を洗うにしろ、食器にしろ、洗濯物にしろ、水で洗う際に厄介なのは油汚れとなります。
ただ水で洗うだけだと、食器や衣服のほうが油とより親和性が高いので、なかなか落ちません。

そこで界面活性剤を使うことによって、油汚れを水に溶かして、
そのまま水で洗い流しやすくしてくれます。

他にもタンパク質を水に溶かす際に使用したり、体内でも脂肪を血液内に溶かしたり、
肺の中で作られていたりするため、すべての界面活性剤=洗剤というわけではないのですが、
日常的に使われる用途として最も多いのが洗剤というわけです。

界面活性剤の種類には、頭の極性分子と体の無極性分子で様々に組み合わせ、
それぞれ用途にあった界面活性剤が用いられています。

なので、食洗洗剤と洗濯洗剤とシャンプーとボディソープはそれぞれ違う成分で作られているのです。

という感じで、まともに界面活性剤を語ると、かくもややこしいことになっていると実感した次第です。

まだ、なぜ極性分子と無極性分子が分離し合うのかという疑問も残りますが、それはまたの機会ということで。