界面活性剤とは②
②界面を活性化させるとはどういうことか
それは、界面の表面積を増加させること、
つまり水と油を混ぜるにはどうすれば良いかということです。
そのために使われるのが界面活性剤ですが、
ではどのような仕組みで水と油を混ぜているのでしょうか?
①で極性のあるものは極性のあるもの同士で混ざり合い、
ないものはないもの同士で混ざり合うと書きましたが、
では両方に混ざる物質はないのか。。。実はそれが界面活性剤です。
界面活性剤は比較的大きな分子構造を持っており、頭は極性のある分子、
体には極性のない分子をつなげ合わせたような構造を持っています。
この分子を水に入れると、頭だけ水に突っ込んで、体は水に濡れないように並びます。
一方で、この分子を油に入れると、体だけを油につけて、頭を濡れないようにしています。
この現象を利用して、ウォーターマーブルの転写が行われています。
(ちなみに空気も極性がない物質とされています。)
では水と油が接している面に、この頭が極性で体が極性のない分子(界面活性剤)を入れたらどうなるでしょうか。。。
頭を水に突っ込み、体を油に突っ込むのは容易に想像できるでしょう。
そうなると、お互いの界面は安定し(界面エネルギーが低下し)、ラーメンの大きな油滴のように輪郭が歪んできます。
そして少しの刺激で砕けて、油の雫が水の中に散らばっていくことができるようになるのです。
これがいわゆる乳化という現象で、とんこつラーメンや乳液に利用されている原理です。
つまり界面活性剤を使うことによって、水と油の界面をゆるくし、水と油が混じり合う状態を作り上げるのです。