痩せるという化学反応 〜エネルギー代謝 糖〜3

それでは最後に電子伝達系や嫌気代謝などをさらりと説明していきたいと思います。

電子伝達系とはミトコンドリア膜で行われる水素イオンを用いて直接ADPをATPに変換する反応です。反応経路自体がかなり複雑なので詳しい説明は省きますが、この反応で大事なのが呼吸で我々が吸っている酸素はこの電子伝達系で水に変換されるということです。つまり、我々が吸っているO2はこの反応で消費されています。

この反応によって大半のエネルギーが生成されるため、呼吸ができなくなると生物は数分で死んでしまうわけです。

乳酸代謝とは酸素が少ない環境で迅速にATPを作り出す時に用いられる代謝経路です。代表的な例は無酸素運動状態での筋肉です。

ピルビン酸から代謝がスタートするのか変わりないですが、最後に乳酸が出来上がるために乳酸代謝と呼ばれています。できてしまった乳酸は徐々に肝臓に運ばれ、体外に排出されます。

細菌などは嫌気生条件下で糖から乳酸代謝、エタノール代謝や酢酸代謝を行うものもありますので、それらを利用してヨーグルトやお酒、お酢を作っています。

以上、糖の代謝を見てきましたが、大事なことは途中でCO2が排出される、糖だけでなく脂肪やタンパク質の代謝も関係してくるという点です。

次回はタンパク質の代謝を説明していきます。

続く