痩せるという化学反応 はじめに
昨今は写真や動画でも顔や体型を望ましい形に「加工」してくれるので、いっそバーチャルな世界でのみ生きれば美しいものしか見なくて済むかもしれません。
一方で、地位や名誉をいくら築いても、歳をとってからの幸福度に健康が重要な位置づけであることはますます認識されてきています。
物が溢れる時代だからこそ、富と健康は相反するパラメータになりつつあるのかもしれません。
健康を図るバロメータは様々ですが、もっともわかりやすいのは体型、体重ですね。
一度贅肉がついてしまうとなかなか落ちない物。世の中には様々なダイエット方法が存在しますが、多種類存在するのがいかにダイエットが難しいかを逆説的に証明していることになります。
ダイエットに関して皆さん気にするのが、消費カロリーと摂取カロリーですね。
摂取カロリーを抑えて消費カロリーを増やせば痩せるのはなんとなく理解していると思います。しかし、美味しいものほどカロリーが高いのも事実。
一方で、消費カロリーや摂取カロリーを表している数字、その足し算、引き算は本当なんでしょうか?
菓子パン一個200kcal余分に食べてしまったので、頑張って30分余計にランニングしてみたら50kcalしか消費できなかった。これでは全然痩せられない・・・と意気消沈された方は多いのではないのでしょうか?
今回、痩せるメカニズムを化学反応、化学工学的に考え、導き出された結論からダイエットに対する心構えを医学的に解説する全く新しいメソッドを提案したいと思います。
私自身は工学部で特に生体内に関する化学や化学反応に対する知見を修得したのち、医学部に編入し、医師として働いているものです。自分が長きにわたって化学の世界に携わってきた知見を総動員し、痩せられない人にダイエットへのやる気と知見を身につけてもらうためにこの記事を執筆しています。
項目は多岐に渡り、時には専門的な知識も必要になるため、なるべく丁寧に説明しようと思っております。ですので、どの程度の分量になるかはわかりませんが、最終的に書籍化できればくらいに思っておりますのでお付き合いください。
項目としては以下の事を説明します。
- カロリーって何?
- なぜ脂肪を貯めるのか?
- 痩せる瞬間っていつ?
- 消費カロリーに踊らされないダイエット
- 続けられるダイエットの心構え
それでは各項目を詳しく説明していきます。