痩せるという化学反応 〜化学反応から見るダイエット法〜

これまでの説明で、脂肪は呼吸から二酸化炭素として排出されること、筋肉の修復に莫大なエネルギーが消費されることをを述べました。このに点を踏まえると、より効率の良いダイエット法、全く脂肪が減らないダイエット法が見えてきます。

個人的な見解も含め、巷に蔓延るダイエット方法を評価していきましょう。

まずはダメな例から。

「食事制限」 呼吸量の増加❌ 筋肉の修復 ❌
まず痩せるために取り組むのが食事制限だと思います。もちろん脂肪がつく=太る原因として過剰なカロリー摂取が原因ですから、食事内容を見直すのは良いことだと思います。

ただそれはこれ以上太らないためであり、食事制限のみで痩せるのは非常に危険です。痩せる化学反応と照らし合わせても、二酸化炭素排出量も増えませんし、筋肉の修復もおこりません。むしろ筋肉がエネルギー源として分解されて、基礎代謝は減り、太りやすい体を作るだけです。ずっと食事制限を続けるのもかなりストレスですし、そうなると体型の維持も困難です。たまに我慢強い人が一時の食事制限で減量に成功しますが、リバウンドとダイエットを繰り返します。

モデルのように体型を維持するだけが人生の目標であれば止めませんが、多くの人は働いたり余暇を過ごしたりしながらダイエットに取り組んでいることでしょう。食事制限は体型の維持のみではなく、仕事の生産性やプライベートの充実度にも悪影響を及ぼします。

また、エネルギー以外の必要な栄養素、ビタミンやミネラルなども摂取量が少なくなってしまうので、健康状態も低空飛行を続け、余力のない体になってしまいます。

太らないためなら食事を見直すのはアリですが、食事制限だけでは痩せるのに限界があります。

もちろん、「〇〇を摂れば痩せる」関係の食品も当然食べるだけでは呼吸量は増加しませんから、体内の脂肪はまてど暮らせど排出されません。

「サウナ」呼吸量の増加❌ 筋肉の修復 ❌

今はあまりサウナにダイエット効果を求めていく人も少ないかも知れませんが、これも痩せる化学反応を理解すれば、痩せる理屈がありません。体重減少の観点から見れば汗をかくことですぐに現象しますが、水分を摂取すればすぐに体重が戻ります。本質的な痩せるという現象とは全く異なります。また過剰な水分排出は循環器系に負担をきたします。日頃から運動して心肺機能や脱水に対してある程度の耐性がある人ならともかく、いきなり体内の水分を喪失してしまうと、意識消失や心不全、腎不全などの慢性的な体調不良になることもありますので、サウナ自体おすすめできません。

同じ理屈で運動時に過剰に着込んで汗をかく行為もお勧めできません。運動そのものはもちろん推奨されますが、汗をかくことで運動そのものが辛くなったり楽しめなくなったりします。そうなってしまえば本末転倒です。

「半身浴」呼吸量の増加❌ 筋肉の修復 ❌

こちらもサウナと全く同じ理由です。汗をかくだけでは痩せません。汗をかいたり、心臓をドキドキさせてあたかもエネルギーを消費したかのような錯覚には陥りますが、呼吸による脂肪排出も筋肉の修復による潜在的なエネルギー消費も起きません。ただしこちらはサウナと違って身体的負担は軽いですから、モチベーション回復やリラックス効果は期待できます。

次回に続く