上水道への信頼度を垣間見える各国の食器洗浄方法

最近、X(旧Twitter)のポストで、オーストラリアでは洗剤を流さずに乾燥させて、使用直前に拭いて使用させる風習があり、それが日本の清潔感としては受け入れられないとのこと。

もう一つイギリス?ドイツ?だったでも、バーでビールジョッキを洗剤入りのプールにザブっとつけて、水のプールにザブッとつけておしまいみたいなのをどこかで見た気がします。

日本人はどちらかというと、洗剤はしっかりすすいで落とすという感覚がありますから、どちらもすこし不衛生に思えてしまいます。

しかし、水、特に浄水に対する信頼度を考えるとこれらの行動は非常に合理的に思えるし、日本の上水はやっぱりすごいんだなって思えてきます。

まず硬度による違い。日本は軟水であるため非常に扱いやすい水をしていますが、
ヨーロッパやオーストラリアは硬水が多く、ミネラルが多く含まれているそうです。

これらのミネラルは泡を作りにくくしますし、濡れても乾きづらくなり、また析出などをして邪魔になります。

たしかにうちの食洗機はMeileですが、リンスという日本では見慣れない液体を入れるところがあります。

おそらくヨーロッパやオーストラリアは硬水のために、食器は洗浄後しっかりと拭き取るという習慣があるのだと思います。また、洗剤も日本と異なり、あまり泡が立ちにくいものなのではと推察します。

もう一つは上水の安全性。日本は上水でお腹を壊すことなどほとんどないですが、過去の慣習からヨーロッパやオーストラリアではそこまで上水に対する信頼度がないのではないでしょうか。その証拠に飲料水として別の水が用意してあることがほとんどで、日本の様に上水を直接飲むことができる国は少ないのではないでしょうか?

そのような慣習から水で濯ぐよりも洗剤でつけておいた方がより清潔ととらえる習慣があるのではないでしょうか。

この様に上水に圧倒的安心感と軟水という勝ち組水質の日本では、洗剤をしっかり落として乾かすのが衛生的であるのに対して、ヨーロッパやオーストラリアは上水への警戒心と硬水への対応から、洗剤につけて使用直前に拭くことがより衛生的ととらえているのではないでしょうか。

Xの投稿は比較的単一の視点で呟かれることが多いですが、相手の状況を鑑みることでさまざまな背景を読み解くことができて、おもしろいですね。